アメリカ精神医学会内にわずか2年前に設けられた「気候変動とメンタルヘルスに関する委員会」で委員長を務めるジョシュア・ウォーツェル医師によると、「影響が実際に認識され始めたのは、ここ5年のことだ」とのことです。
「気候変動とメンタルヘルスがなぜ関連しているのかという生物学上の私たちの基本的な理解は、まだ初期段階にある」と同医師も認めています。

この研究では、高温と自殺の増加の間に強い相関があることを発見しており、暑さは暴力犯罪や攻撃的な行為の増加、精神疾患による救急外来受診や入院の増加、死者数の増加と関連性があり、とりわけ統合失調症、認知症、精神疾患の患者や薬物使用者ではその傾向が強まると指摘しています。

確かに考えてみると、日本でもメンタルヘルス不調について考えるとき、疾患や性格、あるいは出来事、家族関係などに原因を求めたりすることが多いですが、湿度や温度、気圧の変化がメンタルヘルス不調に影響しているという指摘がみられるようになったのは、ここ最近のことのように思えます。
たとえば6月ごろ(梅雨の時期)はメンタル不調になる方が増えるとまことしやかに言われるように、現場にいる方が体験的に同意するような現象は以前からあったのに、それが科学的に何故なのかの実証は、そうにぎやかな研究ではなかった気がします。

この記事では、メンタルヘルス不調だけでなく、自殺や殺人にも言及していますので、大変興味深い内容になっています。

https://toyokeizai.net/articles/-/694520

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